COFFEE HUNTERS STORY
SL28
SL28は、ケニアがイギリスの植民地時代だった1930年代にスコット農業研究所(Scott Agricultural Laboratories)で生まれた品種です。同じくイギリス領だったタンザニアで、研究員が旱魃に耐性があるブルボン亜種を見つけ、それをナイロビの研究所に持ち帰り、種を固定化させたものです。
この栽培種は旱魃に強いだけでなく、非常に香りがよいコーヒーとしてイギリスの植民地で広まりましたが、現在では高収量で病気の耐性のある交配種に押されて姿を消してしまいました。
しかし、いつか美味しいSL28に出会える日が来ると信じ、世界中にアンテナを張りました。そして2018年1月に訪問したのが、コスタリカの首都サンホセから1時間ほど北上したラス ラハス農園でした。
一族を束ねるオスカル チャコンから説明を受け、5ヵ所の農園全てと精選工場を見せて欲しいと頼み一緒に回りました。
畑の作り方、植え方を見れば、生産者のコーヒーに対する考え方がわかります。そして精選工場を見れば、どの程度の品質を作れるかも推測できます。彼ならミカフェートの求めるクオリティを、SL28で再現できると確信しました。
Premier Cru Caféでご紹介するSL28は、5カ所の農園の一つで、標高1,500メートルにあるカジェ リレス農園で栽培されたコーヒーです。丁寧に完熟豆だけを収穫してもらい、ラス ラハス精選工場で伝統的な水洗式で仕上げました。
LABEL STORY
黄金郷に羽ばたく胡蝶のように、きらびやかに連なる余韻は香りの残滓となって気配の中で活性する。