こちらの製品は、紀元前16世紀にメソポタミアで発明されたとされるパート・ド・ヴェール(Pâte de verre)というガラス工芸の技法で製作されております。この技法は、型の中にガラスの粒を糊で練って入れ、型ごと焼成し、冷えたあと鋳型から取り出して表面を研磨して仕上げるもので、大変手間の掛かる非効率的な技法です。ローマ時代に、鋳型の準備や仕上げの研磨を必要としない大量生産のガラス技法が広まったために、一時期途絶えてしまっていましたが、19世紀末にアンリ・クロが復活させたのをきっかけに、エミール・ガレをはじめとするフランスの作家が再興し、アール・ヌーボー期のガラス芸術を代表する技法となりました。
現代においても、手間と時間がかかりますが、高い表現力を持つため、最先端のガラスアート・シーンでは標準的な技法となっております。機能性と共に、一つ一つ手作りの工芸品としての質感もお楽しみください。ギフトとしてもおすすめです。