COFFEE HUNTERS STORY
マリアス 3
収穫後のコーヒーの加工方法は、大きく分けるとウォッシュト(水洗式)、ナチュラル(非水洗式)に分かれます。ナチュラルは、収穫した完熟豆を、果肉が付いたまま乾燥させた後、果肉とパーチメントを一気に脱殻する方法で、果肉を取ってパーチメントの状態で乾燥させた後に脱殻するのがウォッシュトです。一般的に、ウォッシュトの方がクリーンな味わいになり、ナチュラルは独特の甘みがある味わいになります。
エル サルバドルは、歴史的にウォッシュトの産地。しかし100年以上のコーヒー栽培の経験を誇るジャック家のロベルトとディエゴ親子が、あえてマリアス トレス農園の高品質のブルボン種をナチュラルで加工することに挑戦しました。収穫した完熟豆を、ブラジルのように分厚く乾燥場に広げず、一粒ずつが重ならないように丁寧に置いていきます。そして一日に何回も熊手で触るようにやさしく傷を付けないように反転させ、まんべんなく陽に当てるのです。太陽だけがコーヒーを乾燥させるのではありません。爽やかな風も非常に重要です。太陽と風に恵まれたジャック家の乾燥場で一日を過ごしたコーヒー豆は、夜になると一か所に集めカバーをかけて夜露から守ります。ブラジルの一般的なナチュラルの3倍以上の25日間もかけて乾燥されたコーヒーは、パーチメントを包む粘質の甘味と、乾燥した果肉の香りが豆に浸透し独特の風味を醸し出します。ウォッシュトとはまた趣の違ったマリアス トレス農園のナチュラルをお楽しみ下さい。